5. 文学フリマに出店する

1.開催前の準備

ついに文学フリマ本番へ!
準備期間では何を用意したらいいのかな? 当日はどう過ごせば良いのかな?
当日、開催終了までの流れを時系列順にたどってみるよ。

当日までの準備

搬入方法を決める

荷物の搬入方法を決めておきましょう。

宅配搬入

宅配便を利用して、会場に事前に荷物を送っておく方法です。

送った荷物は、当日早朝や前日に、会場へ搬入されます。
開催2週間前までにお手元に届く「出店案内」に記載のルールの通り、発送してください。
(※開催回によっては、事前にブースに配達されています)

発送のルールは、搬入ラベルの貼付位置・搬入期間・指定業者等、細かく決められています。
必ず「出店案内」記載のルールをご確認ください。

Tips
  • 会場内で荷物を探しやすくするため、発送前に荷物を写真に撮っておくと良いでしょう。
  • 輸送中の水濡れ事故に備えて、段ボールの中に入れる荷物全体をビニール袋で包んでおくと良いでしょう。

手搬入

当日、自分の手で荷物を持っていく方法です。
多くの方は、キャリーカートなどの車輪付きの鞄を利用して搬入しています。
公共交通機関等を利用する場合、なるべく動きやすく、嵩張らないように工夫しましょう。
お車の場合、駐車場の位置、会場の階数やエスカレーター・エレベーターの有無などを事前に確認し、持ち運べる大きさに荷物をまとめましょう。

印刷所からの直接搬入

開催当日に、印刷業者が直接ブースまで作品を配送してくれます。
こちらは各印刷業者のサービスによるものですので、詳細は各印刷会社にご質問ください。

おつりの準備をしておく

自分の発行する作品の価格に合わせて、おつりの準備をしましょう。

両替をする

金融機関等での両替は平日昼しか出来ない場合が大半なので、開催前日・前夜になって慌てないように早めに済ませておきましょう。
両替に行くのが難しい方は、日頃からおつり用に細かいお金を貯めておくといいです。
くれぐれも、両替目的での買い物や、ゲームセンターの両替機などの利用はやめてください。(お店の迷惑になります)

釣り銭ケースを用意する

当日の釣り銭を入れるために、コインケースや、ふたの閉じられる箱などを用意しておきましょう。
コインケースは、複数種類の硬貨と紙幣が分けて入れられるものを選ぶと、おつりが管理しやすく便利です。
小型のプラスチック製ケースなら100円均一などでも簡単に手に入ります。
文具店や通販では、大型で頑丈なものも買えます。

値札やPOP・ポスターを用意する

作品の値段が分かる値札や、内容を紹介するPOP・ポスターなどを準備しましょう。
値段を尋ねるのは勇気が要る、という来場者さんも多いので、はっきり分かるようにしたほうが無難です。
POPやポスターがあると人目を惹きやすくなり、ブースに立ち寄ってもらいやすくなります。

敷き布を用意する

ブースの机はたいてい会議用の机です。
そのまま利用することもできますが、敷き布を敷いておくとブースの個性が表現しやすく、ほかのブースとの差別化がはっきりできます。
布を机の前に長く垂らすようにしておくと、机の下の荷物を目隠しできるという効果もあります。

地域によって机の大きさは異なるので、自分が出店する地域の机のサイズを調べて、適切な大きさの布を用意しましょう。
布の端を縫っておくと、複数回使うこともできて便利です。

2.宣伝・Webカタログ登録

文学フリマ出店の告知

イベント内容を簡単に紹介して、自分の知り合いや周りの人々に文学フリマを知ってもらいましょう。
文学フリマ来場者アンケートによると、大半の人が「知人・友人から」文学フリマを知ったと回答しています。
自分が知っている多くの方に、イベントを告知し、来場してもらうことで、自分のブースを訪れる人も増やすことができます。

告知時には「イベント名」「開催日時」「開催場所」「入場無料」を記載して、SNSやブログ、あるいは知人へのメッセージで伝えましょう。
また、各イベントの開催概要ページURLを送ると、最新情報を網羅できて便利です。
SNSでの宣伝の際はぜひ公式推奨ハッシュタグ「#文学フリマ○○(地域名、たとえば「#文学フリマ京都」)」をぜひ利用して下さい。

Webカタログへの登録

開催約1ヶ月前に、開催回の「文学フリマWebカタログ」がオープンします。
ここに当日販売予定の作品の写真・書影や、概要を登録することができます。
来場者の方が事前にWeb上で作品をチェックし、あなたのブースをマイリストに登録してくれます。
忘れずに登録を済ませておきましょう。

作品の告知

販売を予定している作品の内容を告知しましょう。
告知の際は、作品を買いに来たい人のために、イベントの概要も必ず書き添えましょう。

書影や作品の画像や公式推奨ハッシュタグ「#文学フリマ○○(地域名、たとえば「#文学フリマ東京」)」のハッシュタグを一緒に投稿すると、より多くの人の目に留まりやすくなります。

会場への行き方を確認

会場までのアクセスを確認しましょう。 主なアクセス方法は各開催回のページにある「会場への行き方を見る」からチェックできます。

電車の遅延やトラブルなども見こんで、出発時間は早めの時刻に設定しておきましょう。

宿泊や交通機関の予約確認

宿泊施設や交通機関の予約詳細を確認しておきましょう。

乗車券の発券が必要な場合、発券方法も忘れずに調べて下さい。
携帯電話やスマートフォンの電源が切れたときに備え、控えをプリントアウトしておくといいでしょう。

当日の荷造り

身動きがとりやすいように、キャスター付きの鞄やリュックサックなどに荷物を入れましょう。
以下が主に必要となる荷物です。

  • 出店案内と入場証(封筒ごと全て)★必須
  • ブース机に敷く布
  • 筆記具(ペン、はさみ、紙、ガムテープ、セロテープ等)
  • 釣り銭・ケース
  • 値札
  • POP
  • ポスター
  • クリアファイル(あると何かと便利です)
  • ビニール袋(ごみの持ち帰りにご協力ください)

また、会場内は暑くなったり寒くなったりする場合があるので、温度調節ができるような服装にしたり、上着を一枚用意したりするといいでしょう。

入場証を仲間に受け渡す

一緒に参加する仲間がいる場合、あらかじめ入場証を渡しておきましょう。
入場証のない方は一般開場時間まで入場することができません。
事前に渡しておくか、当日早めの時間に待ち合わせて渡しましょう。

3. 当日の過ごし方

出発〜到着

早めに会場に着くようにしましょう。会場によっては、出店者が長蛇の列になり、入場まで時間がかかることもあります。

※開場時刻に遅れる場合の事前連絡は不要です。ただし、安全のためにブースから椅子が回収されている場合があるので、そのときは事務局本部受付までお申し出ください。

MEMO

ちなみに、朝の会場設営ボランティアを募集する会場の場合、設営に参加すると、設営終了後すぐ会場に入ることができ、列に並ばずに済みます。机や椅子を並べる、ラベルや張り紙を貼る、といった初めての方でも簡単な作業ばかりなので、元気な方は是非参加してみてください。

出店者入場〜ブース設営

見本誌提出

ブース設営時間には、まず作品の見本誌を提出しにいきましょう。
出店案内に載っている見本誌ラベルを切り取って、必要事項を記入の上、見本誌コーナーまで提出します。
見本誌コーナーのほうがゆっくり試し読みできるという来場者さんは多いので、ぜひ置いてみてください。
※スペースの都合上、提出冊数を制限している会場もあります。見本誌コーナーに提出していない作品も、ブースでの販売は可能です。

詳しくは「見本誌について」のページもご参照ください。

ブース設営

作品を置き、値札やPOP、ポスターを設置します。敷き布を用意している人は、まず初めに布を敷きましょう。
隣のブースまではみ出さないように、机の真ん中に貼られたラベルを目安にして設営します。
ポスタースタンドを使う場合も、隣のブースの上にかからないよう、気をつけて下さい。
ブースでは、試し読み用のサンプルと、実際に販売する作品を分けておくと、手に取りやすくなります。

開催中

ブース内で座る・立つなどして、来場者が訪問してくるのを待ちます。
大きな声での呼び込みは禁止ですが、通りがかった人に軽く声をかけてみるのはいいでしょう。
文学フリマには「ゆっくり静かに作品を見てから買うかどうか決めたい」という人が多くいらっしゃいます。
初対面の人にあまりしつこく声をかけたり、話しかけすぎたりすると、逆に嫌がられてしまうこともあります。
本屋さんの中のようなものだと思って、ほどほどの接客を心がけましょう。

お客さんがいない時間帯には、フライヤーなどがあればブース内から差し出して配る、SNSで宣伝を行う、といった具合で集客の努力をしてみましょう。
初めてで接客が不安な人は、知人友人に同行してもらい、販売を手伝ってもらうのもいいですね。

夕方ごろ

宅配便搬出の準備

宅配便搬出の案内が始まったら、受付で宅配便伝票をもらいにいきましょう。
伝票を書いて、片付けられるところから荷物を片付け始めます。

なおイベント一斉集荷のため、多くの会場では、荷物がいったんセンターで集約され翌日に発送されますので、「イベントの翌日」から現地より発送されることになります。
ですので日時指定は、必ず「翌々日以降」に設定しましょう。

閉場まであきらめないで!
文学フリマは、どの地域でも「閉場ギリギリまで来場者がいる」ことが特徴のイベントです。
予定が許す限り、閉場時刻までブースに残って、いくつかの作品は売れる状態にしておくといいでしょう。
意外とすべりこみで買いに来て、閉じかけた段ボールから作品を売ることもよくあるそうです。

見本誌(既刊)の回収

提出した見本誌のうち【既刊】にあたるものは、見本誌コーナーの終了時間までに見本誌コーナーから回収してください。

(詳しくは「見本誌について」のページもご参照ください。)

アンケート

各ブースに配られている文学フリマ参加アンケートに記入しておきましょう。
最後に受付で提出すると、特製ステッカーがもらえます。

閉場〜撤収

閉場したら、荷物をすべて片付けて、会場の撤収にご協力ください。

  • 机に貼ってあるラベルを剥がす
  • 机をたたみ、規定の場所に運ぶ
  • 椅子をたたみ、規定の場所に運ぶ
  • 掲示物などを剥がして事務局受付まで持って行く
  • 余力があれば、残りの机や椅子を運ぶ

以上の手順で撤収作業を行います。

全員で一斉に片付けを行うので、あっという間に撤収は終わります。

これで、本を書いて文学フリマに出るまでの流れはわかったかな?
当日の開催中は、ぜひ目一杯楽しんでね!
素敵な読者さんとの出会いがありますように♪

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